ガイド

インプラントの治療について

インプラントの手術について

インプラント手術というとかなり緊張した響きがありますが、そんなに心配する必要はありません。ほとんどの場合は30分~1時間位で終わってしまいます。当日の食事は普段より少なめに摂ってもらう程度で絶食の必要はありません。まずは、お口と口の周りの消毒をし、その後麻酔をします。通常は局所麻酔だけで問題ありません。当院では緊張を解きほぐすのと痛みの緩和の為に笑気鎮静法を併用しています。
怖がりの方には少し濃度を濃くするとほとんど寝ているような状態か、ぼーとした状態で気がついたら手術が終わっていた感じだと云われる患者さんもいる位です。 中には骨の幅が薄かったり,厚さが足りなくて骨の移植が必要なケースもありますが、これらの場合は手術時間がもう少し掛かります。
また、麻酔も静脈内鎮静法を併用し患者さんへの精神的負担を減らすようにしています。
当然麻酔医がきちっと全身管理をしながらこの方法を実施しています。当医院では良好な環境化で手術を行なう為の手術室を完備しています。


最適な診療を行うために

現在インプラント治療は保険適用外で自費治療となっています。 しかし、診療内容に大きな制約が加えられている保険診療では、必ずしも最良の治療が受けられるとは限りません。保険が利かないことで経済的負担は多少大きくなりますが、十分な時間をかけてヒアリングと検査を行うことができるので、より質の高い、あなただけの治療が実践できるメリットがあります。インプラント治療をお考えの方や、入れ歯、ブリッジの使い心地にお悩みの方は、まず、お気軽にお問合せ下さい。お悩み、ご心配の解消をお約束します。

費用について
使用するインプラントの種類、その上に被せる冠の種類、1回の手術で植える本数、骨を移植して骨造成をするような難しいケース、治療する歯科医のキャリアと技術レベルの違いなど様々な設定要素により変動いたします。ただ、おおよその目安としてはインプラント、土台、冠を含めて1本あたり32~50万円位の範囲になると思います。


インプラント治療におけるリスクと副作用

インプラント術中や術後に低い頻度ではありますが、偶発症・合併症が発生することがあります。

【術中】
上顎洞へのインプラント迷入・出血・下顎管損傷・既往疾患の増悪など
【術後】
感染・血腫・術後疼痛・血腫など

上記に主なリスクをあげましたが、これらの事象を軽減させ防ぐには術前の十分な診査と慎重な施術、術後の正しい管理と適切な対応が必要となります。


医療費控除について

インプラント治療でかかった費用は医療費控除の対象となり、税務署への簡単な確定申告でお金が戻ってきます。インプラント等の治療費を計算する際には、費用負担軽減のためにも、ぜひこのことを念頭においてお考えください。

【医療費控除とは】
医療費控除とは、一年間に支払った医療費が10万円以上だった場合 (年収によっては10万円以下でも可)に適用され、医療費が税金の還付、軽減の対象となる制度です。
本人の医療費のほか家計が同じ配偶者や親族の医療費も対象となります。共働きの夫婦で妻が扶養家族からはずれていても、妻の医療費を夫の医療費と合算できます。  
医療費の領収書等を確定申告書に添付するので、領収書等は大切に保管しておいてください。

【控除金額】
控除される金額は下記の計算額になります。
医療費控除額※1=(医療費の合計額※2−保険金などで補てんされる金額)−10万円 ※3
所得税率は所得が多いほど高くなりますので、高額所得者ほど還付金は多くなります。
※1 控除額の上限は200万円まで。
※2 その年の1月1日から12月31日までに支払った医療費。
※3 所得金額が200万円未満の人は、10万円ではなく、所得金額の5%を差し引きます。

【交通費も控除の対象に】
病院までの交通費も控除の対象となります。日時・病院名・交通費・理由を控えておいてください。
※車で通った場合のガソリン代・駐車場代は控除の対象となりません。ご注意下さい。


Q&A よくあるお問い合わせ

Q1:インプラントはどれ位持ちますか?
最新のインプラント予後に関する報告としては、2015年に発表されたインプラント残存率の研究で10年インプラント残存率は94.6%であったと報告されています。この研究は今まで報告されたインプラント残存率の論文の中で質、量ともに高い評価を受けた23論文を対象として、埋入された合計7711本のインプラント残存率で現在最も信頼できるデータです。
(Evaluation of survival and success rates of dental implants reported in longitudinal studies with a follow-up period of at least 10 years: a systematic review:Int. J. Oral Maxillofac. Surg. 2015 ; 44: 377-388)
このようにインプラントの予後は非常に良い結果であり安心して受けられる治療法といえます。
また、2016年5月に当医院における正確なインプラント残存率を分析するため信頼のおける統計学的手法を用いて残存率を算出しました(Actuarial分析)。その結果インプラント10年残存率は97.2%、15年インプラント残存率は95.9%とうい良好な結果を得ることが出来ました。

Q2:インプラントの治療費はどれ位ですか?
1本あたり30~50万位の範囲となると思います。私が所属しているインプラント勉強会の平均は通常のインプラント埋入で40万半ばが大半です。
十分な治療計画をしなかったり、治療レベルが低かったり、安いインプラントを使用すれば当然安くする事は出来ますが治療を保証するレベルの話ではありませんので、当医院は患者様にとって常に最善の治療を心がけています。

Q3:手術は痛いですか?
一般的に局所麻酔を行いますので、手術中に痛みを感じる事はありません。手術後も痛み止めを飲まなくともさほど痛みを感じないといわれる患者さんもいますし、ほとんどの方は痛み止めを1回服用しただけで痛みは感じなかったといってます。 当院では局所麻酔と笑気鎮静療法を併用しているので精神的な緊張も取れて、患者さんの苦痛はほとんど無いようです。

Q4:手術の時間はどれ位かかりますか?
普通のケースでは1本〜5本位植えるのに30分〜1時間位です。 但し、骨移植をして骨造成を行うような難しいケースの場合は1時間以上かかることもあります 。

Q5:インプラントがダメになったらどうなりますか?
不幸にしてインプラントがダメになった場合、患者さんが希望すれば傷が治った頃(抜けてから1~2ヵ月後)またインプラントを植えることが出来ます。ただし、ダメになった原因がどこにあるのか良く調べその原因が排除出来るのかどうかを検討しないと同じ失敗を繰り返すことになりかねません。また、その時骨の状態が良くなければ骨の造成が必要になってくる場合もあります。

Q6:前医で骨が薄いから出来ないと言われたのですが?
20数年ほど前から骨が薄い症例でも、骨を移植したりして骨を造成する事が出来るようになりました。このように以前インプラントが植えられないと云われた患者さんでも現在ではインプラント治療が可能になってきました。但しこの治療は難しく誰でもが出来る治療法ではありませんので、ごく限られた歯科医のみがこの治療法を患者さんに提供する事が出来ます。